着物を着るなら覚えておきたい!立ち振る舞いとマナーをご紹介!
「着物でお出かけしたいけど、マナーが分からない」とお悩みではありませんか?着物を着たときの立ち振る舞いを事前に知っておけば、安心してお出かけできます。この記事では、シーン別に着物を着たときのマナーを解説します。移動するときから食事をするときまでの立ち振る舞いまで説明しますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
覚えておきたい着物を着たときの立ち振る舞いとマナー
着物を着たときには、着崩れ防止のために立ち振る舞いを意識することが大切です。姿勢が悪いと着崩れするだけではなく、だらしなく見えてしまいます。
また慣れていないと、歩いたり座ったりする普段の動作がぎこちなくなったり、転んでしまったりすることがあります。事前に動作のポイントを押さえて、安心して移動できるようにしましょう。
着物を着ているときの基本的な動作
着物を着ている際の基本的な動作で、気を付けるポイントは6点あります。
・立ち姿
・歩くとき
・階段を移動するとき
・物を拾うとき
・椅子に座るとき
・正座するとき
順番にご紹介していきます。
立ち姿
背筋をピンと伸ばし、頭を持ち上げるように首を空に向かって伸ばします。姿勢が悪いと、胸元が崩れやすくなるため、気を付けましょう。足元は内またが基本で、着崩れ防止に繋がります。
つま先が開かないように意識し、片方の足を半歩ほど引くと立ち姿が美しく見えます。歩くときも足の指先が閉じていた方が、動きやすいでしょう。
歩くとき
歩くときは、身体の重心を草履のつま先にくるように意識します。足をまっすぐに出し、歩幅が小さくなるよう内またで歩くと、裾が乱れません。
また草履は引きずらないように気を付けて歩きましょう。左手でバッグを持ち、右手は着物に添えると、前身頃がめくれてしまうことを防げます。
階段を移動するとき
着物の裾が階段に触れないように、右手で数cmだけ上前を持ち上げます。身体の向きを階段に対して少し斜めにすると、裾が広がりにくくなるため、歩きやすくなります。
上がるときは、上がった足が地面につき次第、もう片方の足を上げると、足首が見えず、品良く見えます。
物を拾うとき
物を拾うときは左手で上前を持ち、半歩分右足を下げてかがみ、右手で物を拾います。
屋外の場合は膝が付かないように気を付け、座敷の場合は、畳に膝を付けたほうが美しいしぐさに見えます。右の袖が地面や畳につかないように意識しましょう。
椅子に座るとき
着物の上前を軽く持ち上げながら、帯が崩れないように浅く座ります。バッグがあるときは、帯と椅子の間に入れても問題ありません。膝裏側の部分が垂れて、床につきやすいので、注意しましょう。
正座するとき
右足を少し引き、片手で上前を数cmだけ引き上げます。膝から上の空間にゆとりができることで着物が引っ張られず、着崩れを防げます。
左手を太ももの前側に添えて腰を落とし、右手で着物の上前から足首に掛けてなでるようにしながら、膝を付けます。膝の間にこぶし一つ分のスペースを空けておきましょう。
膝裏の部分にしわが寄らないように、左右に引っ張ります。両足の間に腰が収まるように座り、着物のしわを整えて、座りなおします。
着物ででかけるときの立ち振る舞いとマナー
着物で出かけるときに、気を付けたいポイントが3点あります。
・車で移動するとき
・履物を脱ぐとき
・お手洗いのとき
順番に紹介していきます。
車で移動するとき
車に乗るときは、洋服の場合と同じように足から入ると、着物の裾が乱れてしまいます。右手で着物の上前部分を押さえつつ、座席にお尻から座りましょう。
両足をぴったりとそろえて地面に降ろして、両袖を持ちながら上前の部分に手を添えて、身体を90度回転させながら脚をしまいます。シートに座って移動しているときは、お太鼓が崩れないように背もたれは使わずに、浅めに座ります。
履物を脱ぐとき
訪問先の相手にお尻を向けることを防ぐため、玄関に上がってから草履のつま先を揃えましょう。鼻緒から片足ずつ外して脱ぎます。
右手で着物の上前を押さえつつ、玄関に上がります。90度回転して履物に向き直り、左手で袖を押さえつつ、草履を揃えましょう。
お手洗いのとき
着物の上前と下前の裾を持ち上げて、帯と帯揚げの間に挟みます。着物クリップはしっかりと止まるので、着付け時に使うだけでなく、お手洗いにもおすすめです。
下着は、帯に挟み込まれないような股上が浅いタイプがスムーズに下ろせます。呉服店では、着物専用の下着も販売しています。トイレから戻る際に、裾やおはしょりが乱れていないか鏡で確認しましょう。
着物を着ているときに食事をする際のNG行動
椅子に浅く座り、帯とテーブルの間にこぶしが1つ入るようにしましょう。着物を汚さないようにハンカチやナフキンを膝に掛けます。
大判の場合は、「わ」の部分を手前に置きます。襟元が汚れないように帯や襟にナフキンを差し入れる方がいますが、上品ではないため控えましょう。
襟元を汚したくない場合は、着物用のエプロンの利用をおすすめします。食器を受け取る場合は、片手で袖口を押さえ、袖に汚れが付かないように気を付けましょう。
まとめ
ここまで着物を着たときの立ち振る舞いとマナーをご紹介してきました。着物を着たときは美しい姿勢を保ち、着崩れを防止しましょう。
食事や移動するときに、裾や袖がテーブルや地面につかないよう意識することも大切です。着物を着たときの立ち振る舞いを事前に理解して、安心して着物を着ましょう。